不動産鑑定評価の多様なデータニーズに対応
大和不動産鑑定株式会社
創業55年目になる不動産の総合コンサルティングファーム。鑑定事業を柱に、建築をはじめとする幅広いビジネス展開で、多様化するお客様のニーズに的確に対応しています。不動産評価鑑定では日本2位のシェアを誇り、シンガポール・タイの2つの国に現地法人を開設するなど積極的な海外進出も行なっています。
執行役員 業務推進部長 不動産鑑定士
以倉 栄二様
(写真左)
不動産鑑定士 業務推進部
村尾 崇様
(写真右)
不動産の評価は、時々刻々と変わっていきます。REMETISは、建物や土地の収益性や快適性の今を精緻に分析するための必須ツールとして、不動産鑑定評価の世界でも存在感を高めつつあります。大和不動産鑑定の鑑定部門においてREMETIS導入の指揮をとったお二人にインタビュー。導入の経緯と実際に体感されたメリットと効果について語っていただきました。
課題
・インターフェースが古い既存システムは操作が分かりにくく、地図検索機能が陳腐化していた。
・スムーズな業務進行を妨げていた。
効果
・直感的なインターフェースにより、データチェックを効率化
・使いやすい地図検索機能により、調査の正確性が向上。
・REITほか、多種多様のデータを網羅した柔軟なカスタマイズにより、鑑定評価業務をトータルにバックアップ。
REMETIS導入以前の業務課題について教えてください。
以倉
当社の鑑定部門には、総勢100名を超える不動産鑑定士が所属しています。鑑定評価を手掛ける不動産の数は、年間で7,000から8,000件。周囲の地理的状況や法規制、最先端のマーケット情報などを総合的に分析し、不動産の経済価値を算出してレポートにまとめていくのが主な業務です。賃料について争う裁判など評価に時間がかかる案件も多いため、さまざまなデータにいかに効率良くアクセスできるかが非常に重要なポイントとなります。しかし不動産業界の各社同様、当社においてもIT化・データ化が遅れており、そのための十分な環境が整っていない状況でした。
村尾
REMETIS導入前の10年間は、既存のデータサービスを当社仕様にカスタマイズしたシステムを利用していました。
以倉
従来のシステムは地図上での検索機能を備えていたものの、操作方法がわかりにくいため、結局はテキストベースで検索することになってしまう。例えば周辺の利回りを調べる際は、本来は地名から地図検索して、できる限り正確な情報を得たいところですが、使い勝手の悪さがネックとなり、それができない状況が続いていました。
村尾
また、当社のデータを管理する社内システムがあるのですが、さまざまなデータを地図にプロットするとシステムが重たくなってしまうため、忙しい時ほどストレスを感じていました。
REMETISの導入を検討した経緯を教えてください。
以倉
IT化・データ化がなかなか進まない状況を打開するべく、当社では3〜4年前から社内でAI活用を検討するプロジェクトを推進してきました。様々な企業とディスカッションし、交流するなかで、ユーザビリティに優れたREMETISを知りました。地図上での検索機能も使いやすく、扱っているデータも充実しており、まさに弊社のニーズとマッチしたサービスだと考えました。
村尾
REMETISは、レポートで使用できるようデータソースをきちんと明示しており、地に足が付いている印象を受け、弊社が行っている業務のエビデンスを示してくれるサービスだと感じました。
REMETISを導入するにあたり、要望されたことはありますか。
村尾
まずREMETISの導入を正式に決定する前に、トライアル期間を設けました。実際にサービスを利用することで、当社の業務ニーズとの適合性を確認したかったのです。
以倉
トライアルによる検証を行った上で、社内から上がった意見を集約し、RESTARさんにフィードバックしました。使い勝手に関しては大いに満足したものの、より当社のニーズに合ったカタチでREMETISを導入すべく、REITに関する情報の数値のほか、DR・TCRといった鑑定士などのプロの方しか見ないようなデータ、地価公示のデータや路線価のデータの追加といった改善を依頼。迅速に対応してもらいました。
村尾
こちらの専門性の高い要望やフィードバックにも一つ一つ真摯に応えてくださり、サービスとしての高度な柔軟性に感激しました。同時にRESTARさんはこれから先も、パートナーとして何か一緒に仕事ができる会社だと確信しました。
実際にREMETISを導入したことで、どのようなメリットがありましたか。
以倉
基本的にはREITのデータを調べる用途を中心に据えていますが、メイン顧客であるJ-REIT、不動産ファンドに関するレポート作成をする際、利回り事例の調査に役立てるなど、コンサル業務全般を大きくサポートしてくれています。
村尾
データベース上の情報は有価証券報告書等の開示資料に結びつけられているので、情報のリソースとなる情報を照らし合わせ、チェックする作業が大いに効率化しました。
以倉
地図が非常にサクサク動き、全体の操作感が重くないのも大変ありがたい。鑑定業務を行う上で必ず行わなければいけない作業が確実に短くなり、生産性の向上につながっていると思います。調べたいデータに一気にアクセスできるので、数多くの不動産について評価を求められる繁忙期などでは、REMETISが大いに力を発揮すると考えています。今回導入したのは鑑定部門ですが、将来的には他部門を含めた全社での活用を視野に入れています。
今後の弊社への期待、あるいはREMETISを使って実現したいことを教えていただけますか。
以倉
当社を含め鑑定業界の課題として、データが整備されておらず、地図に落とし込むこともできていないという問題があります。そのため、REMETISを使用することで、データを地図上にわかりやすく整備したうえで、過去の評価データを地図上で利用可能にするというのが今後の課題です。また、当社が持つ不動産データをREMETIS上にあげたいと考えています。もし、当社のデータベースをあげることができれば、当社のデータとREMETISで提供されているデータを比較することができ、社内業務の効率化を進めることができると考えています。さらに当社では現在、業務のペーパーレス化を推進しています。REMETISを使ってJ-REITデータなどを瞬時に参照できるようになれば、ペーパーレス化を一気に進められると同時に、これからさらに広がるであろうリモートワークの質向上にも貢献してくれると考えています。
RESTARさんとは当社が他に先んじて新しいサービスを取り入れていくサポートをお願いすると同時に、お互いが得意とする部分を持ち寄りながら、顧客に喜ばれ、不動産コンサルティング全般に対応するような新しい商品・サービスを一緒に創り上げていくことができればと考えています。