作業の効率化で
本質的な業務に集中
森トラスト株式会社
日本の都心部における大型複合開発や、全国のホテル&リゾート事業を手掛ける総合不動産デベロッパー。「不動産事業」「ホテル&リゾート事業」「投資事業(国内・海外)」の3事業を主軸に、国内外64棟のビル・住宅・商業施設と、35ヶ所のホテル・リゾート施設(2024年3月時点)を展開。都市開発や観光資源となる歴史的建造物を保存・活用したホテル開発などを通じて、日本の国際競争力を高める事業を推進しています。
投資事業部
主事
牧田 利多 様
不動産事業を加速するには、業務の効率化や組織知の蓄積が重要です。現場の業務効率が従来からどのように変化したのか、REMETIS導入の効果について語っていただきました。
課題
・物件情報の手入力が非効率的で作業に時間がかかり、かつ入力精度にばらつきがある
・各案件の判断事由までストックできておらず、情報の再利用に対して準備不足
・情報が属人化しており、知識や経験値の共有を前提とした環境の未整備
効果
・自動入力で作業効率化を実現
・案件登録が容易になり、各案件に関する重要な情報が蓄積
・情報が集約できるようになったことで、社内で知識を共有
森トラスト株式会社様の不動産事業について概要をご紹介ください
牧田
当社は神谷町・虎ノ門エリアや丸の内エリアといった都心部を中心に不動産事業に取り組んでおり、管理物件も多数所有しています。大規模な土地での再開発において、オフィスや住宅のほか、様々なアセットについて企画・開発・運営管理を行っている総合デベロッパーです。
そうした当社の事業の特徴のひとつに、ホテル事業が挙げられます。全国各地でホテルを開発することで、地方創生に寄与し、日本の観光先進国化に貢献することを目指しています。
牧田
そうした組織の中で、私が所属する投資事業部には、国内チーム・海外チーム・イノベーションチーム(スタートアップ投資) の3つのチームがあり、私は国内チームで不動産投資業務を担当しています。
他社様ですと、オフィス事業部やホテル事業部といった事業部門ごとに投資担当がいるケースもありますが、当社では事業ごとの区分は行っておりません。そのため、オフィス・ホテル・住宅など、あらゆる用途を一つの部署で検討しており、幅広い知見が必要とされる部門となっております。
REMETIS導入以前にあった業務課題を教えてください
牧田
当社は総合デベロッパーですので、仲介様・信託銀行様をはじめ、個人の方まで様々な方から物件情報をご紹介いただきます。案件数としては、昨年は年間で800件、今年は1000件を超える見込みです。コロナ禍明けから物件紹介が増える中、REMETIS導入前までは物件情報を表計算ソフトに手入力して管理していました。
当時の課題として、フォーマットも様々に異なる物件資料から、一つずつ手入力で情報の登録を行っていたため、作業の時間がかかることに加え、手入力であるゆえに入力精度を欠くということがありました。
また、各案件の顛末といった重要な情報が集約できていませんでした。検討した案件が仮に見送りになった場合、「なぜその判断をしたのか」という理由は、知見の共有や将来の重複作業を回避するためにも重要な情報です。「ホテルとして規模が適切ではない」「オフィスとしては駅からの距離が遠い」であるとか、そのような判断理由をその場限りで扱うと、知識や経験値が蓄積できません。そういう状況が続いてしまうと情報の属人化が進んでしまい、将来検討履歴を見た際、当時対応した者は判断理由が分かっても、新入社員や異動したばかりの担当者では判断の理由が分からないという状況が発生してしまっていました。
課題解決に向けて、REMETIS導入を決めた理由を教えてください
牧田
先ほど課題として挙げた、手入力での非効率的な部分を解消できると感じました。
特にPDFのアップロードと最小限の作業で、データが自動入力される点が魅力的でした。
それから、地図が常に表示されているところも決め手となりました。例えば、住所を入力する際にアラビア数字と漢数字で重複したデータがあった場合、文字だけでは複数件の重複があっても気付きづらいというケースがあります。REMETISでは、地図が常に表示されていることで、過去にもご紹介された物件かどうかを視覚的に判断しやすく、また入力エラーなども地図から瞬時に把握し修正できるところも便利です。
加えて、データを蓄積することで、仲介様から受付けた物件数やそのうちの成約数など実績を把握しやすい点や、外部情報にアクセスできる点もよいと思いました。
REMETISを実際に使っていただいて、従来の業務にどのような変化がありましたか
牧田
まず、自動入力で効率的に作業を行うことができるようになりました。コロナ禍も明けて不動産マーケットが活発化していることもあり、今年度は昨年度と比較して1.6倍の物件情報をいただけています。REMETIS導入によって、そのような状況においても案件登録のようなルーティン作業に時間を取られることなく、検討業務や社内の報告書類作成といった、本質的な業務に集中できています。
操作も簡単なため、見送り理由といった情報をデータとして残すことができ、社内での知識の蓄積も可能になっています。
社内知が貯まることで、案件登録を行った担当者以外でも案件情報のステータスから検討状況を確認することができています。
また、表計算ソフトを利用していた時には、入力していたデータの棚卸などはしていませんでした。REMETISでは一度システムに入れた情報を出力することができるため、必要なタイミングで棚卸ができるようになりました。
登録作業だけでなく、情報共有もしやすくなっています。REMETIS導入以前は毎週の定例会議で、物件情報と地図を別々に用意する必要があったのですが、REMETISを使用すれば情報が一元化されているため社内会議に向けた準備も少なく、スマートに行っています。
システムとして本当に使いやすいと感じています。
森トラスト様では、積極的にDX推進やデジタル技術活用、データ活用などを進められているようです。DX推進においてREMETISはどのような役割を担っていますか
牧田
まず、システム導入のスピード感が、社内の好事例となりました。トライアルも行わせていただきましたが、担当者様とのやり取りもスムーズで、検討から導入まで社内で過去に例を見ないスピード感で進みました。個人的には、導入時にRESTAR様からマニュアルが展開されたことが、スムーズに運用までもっていけた要因の1つと感じています。
社内からも関心を寄せてもらえるようになり、他部署からのDX推進の相談も受けるようになりました。また、外部のサービス導入による業務効率向上とその成果・実績は当社のDX推進部署をとおしてDX推進成果として全社的に認知され貢献しています。
※掲載内容は2024年11月時点のものです。